讃岐の珍味
私と妻の郷里、香川県に「讃岐の珍味」として残る食べ物があります。
それは、「しょうゆ豆」です。
今では、ネットなどの専門店で購入しますが、私が子供の頃、讃岐では、どこの家でも自家製として作られていました。 家に、広い裏庭があり、そこで、お婆ちゃんたちが、七輪を持ち出して料理をしていました。
土製の大きい鍋で、乾燥したそら豆を煎り、これを醤油ベースのタレ汁に付け込んで仕上げます。日持ちが効き、何日も保存して美味しく頂けるので大変便利です。
シンプルな製法ですが、煎り加減、タレの味付け、がポイントです。
子供たちは、これを、横から興味津々で見ていたことを覚えています。
屋外なので、時折、蜂までやってきて、これに刺されて、痛い目をみたこともあります。
今では、遠い昔の、懐かしい思い出です。
以下は、さぬきの特産品 しょうゆ豆を紹介した(有)黒川加工食品のPR資料からの引用です。
しょうゆ豆は、四国の讃岐地方にその起源をもつ郷土食品です。
昔、四国八十八か所巡礼のお遍路さんへのお接待として、そら豆を差し上げる習慣がありました。
長期保存ができ、栄養もあるので、乾燥そら豆は、旅の友として重宝されていたとのことです。
ある時、頂いた豆を煎っていると、ピーンと弾けた豆が、傍にあった醤油の壺に飛び込んでしまいました。暫くしてこの豆を食べてみたところ、煎り豆の芳ばしさと、しみ込んだ醤油の香りが出て、とても美味しかったそうです。
以来、讃岐中に広まり、酒の肴や食膳の友として、一般家庭で賞味されております。
黒川の「しょうゆ豆」は、昔ながらの製法で作られます。
まずは、厳選された乾燥そら豆をじっくり焙煎して、こんがりと仕上がった後、甘辛のタレに一晩漬け込み、できあがります。
タレは、醤油・三温糖・唐辛子のみを使い、長年継ぎ足して作り続けている秘伝のもの。シンプルながら深みのある味わいに仕上がります。
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煎り豆のような食感で、口当たりは少し硬めで、噛めばポロッと砕け、独特の歯ごたえがあります。
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8月8日は、その数字から、四国八十八ケ所巡礼のお遍路さんへのお接待の日だそうです。
そして、この日を「しょうゆ豆の日」として記念日に定めているとのことです。